老後破産を避けるには


老後破産という言葉がある。自分にはそんな運命が待ち構えているだろうか。自分には貯金がない。何でないのだろう。財産形成に熱心に取り組んでこなかったからだと思う。自分のこの歳ならば、少なくとも、3千万ぐらいの貯金があっても然るべきだ。でもないのだ。

定年退職前はある程度の給料をもらっていたし、退職金もある程度は出た。でも、今金は無いのだ。

これから少なくとも1年間は次男に仕送りをしなければならない。それはいいのだ。それは何とかなりそうだ。残りの貯金を使い尽くせば、それで仕送りと授業料ぐらいになりそうだ。

しかし、その後は展望が開けない。特に現在勤めている仕事を辞めた後の展望が開けない。

車を買いたい。今の車は13万キロ走っている。新車を買う金がないので、ポンコツ車をだましだまし使ってきた。両親の法事をしたい。父が亡くなってから10年以上、母が亡くなってから3年以上経つ。一周忌も何も行なっていない。自分のことを親不孝な息子だと思う。

実家の台所と風呂場を修理したい。実家は別荘兼物置としてこれからも使ってゆきたい。が、そんな資金はないな。

老後破産の本を時々読んでいる。本屋にはたくさんの類書が並んでいる。下流老人とか老後破綻という名前の本はなぜか手に取ってしまう。

それらの本のアドバイスは「冠婚葬祭はできるだけ義理を欠け」とある。父母の法事を行うと、坊さんに10万以上のお金を払うことになるのだろう。坊さんも生活をしているのだから、檀家は何がしかの金を捻出すべきだが、自分にはその余裕がない。

病気も怖い。同世代の友人や同僚たちの中でガンなどにかかる人が増えている。こんな中で自分という船はどのようにして、嵐を乗り切っていけるか。とにかく、気合いを入れて、嵐に臨まなけらばならない。何としても老後破産を避けなくてはいけない。

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