酒を飲んで路上で寝ていて事故に遭った人がいる。


忘年会の季節だ。若い頃は忘年会にたくさん参加して、たくさん飲んで、それでようやく自宅に帰り着いた。でも、路上で寝ることはなかった。そこまではいかなかった。まだ身体が目覚めていて、路上で横たわることはなかった。

泥酔したらどうなるか、付き添う人がいないと事故を起こしてしまう人もいるだろう。電車ならば、ホームから転落だ。駅まで帰っても、自宅まで歩いていけるのか。途中で意識を失って倒れてしまう。道の端に寝込んだのならば、まだ大丈夫かもしれない(でも、体温低下で死亡する例もあるが)。道の真ん中で寝込んだら、これは大変なことになる。

さらに酒を飲むと、自分の経験から、自分が不死身の人間になったような気がしてしまう。車と正面衝突しても、自分は無傷だが、車がバラバラになってしまうという風に考えて、気が強くなる。

このところ、ニュースで路上で寝込んでいて車に轢かれた人の記事が目立つ。いくつか引用してみたい。

神奈川・横須賀市で24日未明、路上に横たわっていた55歳の男性が車にひかれ、死亡した。
男性は、忘年会の帰りだったとみられている。

24日午前1時前、横須賀市武の路上で、55歳の男性が32歳の女性が運転する車にひかれ、男性は病院に運ばれたが、死亡した。

目撃者によると、事故の直前に男性は路上に横たわっていて、男性は、23日夜は会社の忘年会に出席した帰りだったとみられている。

車を運転していた女性は、警察の調べに対し、「何かが当たるまで気づかなかった」などと話しているということで、警察は事故の状況を調べている。
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/fnn?a=20181224-00408409-fnn-soci

そして、こんな記事もある。この人は60歳の後半とのこと、自分と同じような年代の人だ。この場合、ひいたタクシー運転手は前方不注意で逮捕されるのか?

横浜市で道路上に倒れていた男性がタクシーにはねられ、死亡しました。
警察によりますと、24日午前4時ごろ、横浜市神奈川区新子安の市道で「路上に寝ていた男性と事故を起こした。男性が頭から出血している」とタクシーの運転手から110番通報があったということです。はねられた男性は60代後半とみられ、病院に搬送されましたが、その後に死亡しました。

現場は片側2車線の見通しの良い直線道路で、男性は道路の中央付近で倒れていたところ、タクシーにはねられました。付近の防犯カメラには男性が道路を渡ろうとしている姿が映っていて、警察は男性が何らかの原因で道路で転倒してはねられたとみて詳しく調べています。
https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000143814.html

さらには、こんな記事もある。63歳の人で、実名まで報道されてしまっている。被害者は恥を晒したようなものだ。そう、真夜中に市道に横たわっていれば、運転手はどうしようもない。

23日午前0時55分頃、島根県大田市大田町の県道で、路上に横たわっていた近くの会社員楫隆彦さん(63)が、同市三瓶町の新聞配達員の女性(69)の軽ワゴン車にひかれ、市内の病院に搬送されたが、約1時間後に外傷性脳挫傷で死亡した。

大田署の発表によると、事故の5分ほど前、県道を通った30歳代の女性から「道路で男性があおむけに寝ている」という110番があり、署員が現場に到着する前に楫さんは事故に遭った。現場は片側1車線の直線で、同署が事故の原因を調べている。
https://asahi.5ch.net/test/read.cgi/newsplus/1545642663/

大学生でも寝込んでしまうのだ。まだ若い21歳の前途洋々の青年である。詳しい経緯は分からないが、やはり酒を飲んで路上に寝込んでしまったのではないか。

23日午後7時40分ごろ、東京都八王子市丹木町の片側1車線の都道で「血を流した男性が倒れている」と通行人から110番通報があった。

男性は、近くに住む大学4年の佐藤康一さん(21)で、病院に搬送されたが約2時間後に死亡した。

警視庁八王子署は目撃情報などから、直前に現場を通過した路線バスが佐藤さんをはねたとみて、男性運転手(53)から事情を聴いている。
運転手は「何かにぶつかったのには気づいたが、人だとは思わなかった」と話しているという。
同署によると、バスのドライブレコーダーには、佐藤さんがバスにはねられる前から道路に横たわっている様子が写っていたといい、詳しい経緯を調べている。
http://news.livedoor.com/article/detail/15785371/

などである。自分はこれらから、いくつかの教訓を得たいと思う。

(1)酒は自宅でしか飲まない。忘年会で飲んだりすると、財布を落としたり、カバンを忘れたり、さらには、路上で寝込んでしまう恐れがあるからだ。深酒しなければといいのでは、とも考えるが、私の年齢だと、酒に非常に弱くなっている。若い頃は平気だった酒量でも、この歳ではすぐにへばってしまう。であるので、外での酒は慎もう。

(2)加害者になるのも避けよう。夜道の運転は極力避けよう。年齢で条件反射能力が衰えている。路上で横たわっている人を見ても、とっさの機転が利かない。ハンドルさばきがうまくいかないだろう。どうしても、運転せざるを得ないときは、ゆっくりと運転する、あるいは他の車のあとに従って運転することだ。


とにかく、忘年会のシーズンである。若いみなさんは用心して、楽しく酒を飲んで、無事に我が家に帰って下さい。

tookapic / Pixabay

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