電柱と車とカラスのお話


車を運転していると時々電柱が気になってしまう。最近の電柱はコンクリートで作られていて頑丈だ。車が全力でぶつかると、車が大破してしまう。でも電柱自体は何も損害がないことが多い。電柱が折れたりしたら、その地域一帯が停電になってしまうので、電柱は頑強にできているのだ。

よく、盗難車を警察が見つけて追跡したら、盗難車がどこかの電柱にぶつかって大破して、運転していた車泥棒は即死していたという記事を目にする。警察から逃れようと全速力で運転するから、気が動転して、ちょっとしたカーブは曲がりきれなくてい、電柱に激突してしまうからだと思う。

昔の電柱は木でできていた。車がぶつかっても、電柱が折れるので、車は中破ですむことがあった。つまり、電柱が折れることで衝撃を吸収していたのだ。

utility pole

そんなことを考えながら道を歩いてゆく。ふと、コンクリートの電柱をよく観察したくなった。歩みを止めて、道端のコンクリートの電柱を触る。押してみる。ビクともしない。頑丈だ。ちょっと上にボルトがついている。作業員が電柱に登る時は、足場ボルトに手足をかけて登るのだ。手を伸ばしても、私の身長では届きそうもない。少し、ジャンプすると届くかもしれない。

昼間だと誰か見ているだろうから電柱に登るのはよくない。夜になったら登ることはできるだろうな。しかし、途中で落ちたら下もコンクリートなので打撲で大怪我をしそうだ、などいろいろ考える。

昔のことを思い出す。新潟に住んでいた時に、田舎道をとぼとぼ一人だけ歩いていた。電線にはカラスがたくさん止まっていた。そのカラスたちはみんな私の方向を見ているのだ。私が立ち止まると一斉にカラスは警戒したようになる。その時に、たまたま私はコウモリ傘を持っていた。雨が降るかもしれないと用心のために持ってきたのだ。

そのコウモリ傘を猟銃のように構えてカラスたちの方向に向けた。すると、一斉にカラスたちが飛び立って逃げてゆくのだ。

カラスたちは猟銃に打たれた経験はあるのか。多分ないだろう。でも、下を歩いている人間が突然立ち止まってカラスたちの方向に向けて何やら異様な行動をしているということは分かったようだ。それでリーダー格のカラスが合図して一斉に逃げたのだ。

カラスの賢さには驚いた。賢いカラスしか生き残ってこれなかったのだ。これが進化か。

先日、電線にスズメたくさん止まっていたので、試しに傘を猟銃のように向けてみたが、スズメは気にしていなかった。やはり、スズメよりもカラスの方が頭がいいようだ。これも一つの発見なのだ。

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