家内の姉の状態と自宅への往復

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家内の姉が子宮頸ガンで化学療法を受けている。家内はその看護のために、6月から石川県に戻っている。そのために、我が家の活動の中心が岐阜から石川に移行しつつある。私は今まで平均で月に一度ほど石川県に戻り、家内と会っているのだ。家内と私は、一種の長距離恋愛みたいなものである。

家内の姉は、一応7回予定の化学療法はすべて終了したのだ。しかし、まだ身体は回復しない。化学療法が終了して、医者から大丈夫と念をおされても、普通の状態に戻るまでにかなりの時間がかかりそうだ。そんなことで、家内はまだしばらくは石川にいなくてはいけないかもしれない。ガンは面倒なもので、ちょっと身体に無理をすれば、すぐに再発をするそうだ。家内の姉の体調は全く予想がつかない。

知人の女性を思い出す。彼女は乳がんから始まり、治ったようでもあり、また他のところに転移したりと、入院を繰り返している。働き盛りの40代に発病したのだ。結局失職している。今もガンと戦っているようだが、精神的にも辛い日々であるようだ。

ガンの人をどのように支えるか。肉体的にも、精神的にも、そして金銭的にも、どうするか難しい。支える方もくじけそうだ。これで私か家内のどちらかでも病気になったら、万事休すだ。最悪のことが起こるとしたら、せめて、次男が卒業してからにしてほしい。

いろいろ考える。石川県を本拠地にするのも一つの方法だ。金曜日の夜に石川県に戻り、月曜日の朝に岐阜県に来るという生活パターンも考えられる。ただ、毎回、高速道路を使うのは面倒な気もする。しかし、片道で2時間半だから、不可能という話ではない。私の年齢、60代の半ばでもまだ可能だろう。

特急列車を使う手もある。「しらさぎ」で金沢と岐阜の間は、普通運賃で4,000円だ。指定席で、2,700円である。自由席で2,380円だ。自由席を毎回使うとして、6,380円だ。往復ならば、12,760円かかるのだ。でも、加えて、岐阜駅までのバス代、金沢駅からの自宅の駅までの電車代など、さらに片道で1,000円ほどかかる。

毎週、この金額がかかるのは金銭的に痛手である。高速道路を使う方がかなり安上がりである。大変だけれども高速道路を使うべきか。でも、自分の年齢を考えると、車を使うのはやめたい気もする。さらに車の維持費も大変で、次回の車検を機会に車の保有をやめてもいいかな、と思ったりもする。

思いは千々に乱れてくる。何をどうしたらいいのか、与えられた現実の中で、何が一番ベストな選択肢であるか。この歳になっても、いろいろと悩み迷うのだ。

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