病院では老人が多い。


家内の点滴できょうも病院に行ってきた。今は夏休み中なので、このように毎日付き添いができる。新学期が始まったら、いそがしくて付き添いはできなかったろう。そう思うと、私のこの職業は、恵まれていると思う。

ところで、家内が点滴を受けている間、私は待合室で人間観察をしていた。老人が多い。腰が深く曲がってよろよろと歩く人がいる。車いすに座っている人がいる。そこを息子だろうか、息子でも50歳ぐらいの人だが、車いすを押して親を診察室に連れていく。

ある老女が車いすに座っている。息子が病状を面談の紙に記載している。「おばあちゃん、今年、何歳や」「生まれは大正○○年や」と会話している。大正生まれの人は、少なくとも私よりも25歳は歳を取っている。すると、今は、93歳以上である。さすがに、93歳だと、もう、しわくちゃで、お猿さんみたいだ。

ところで、今回の家内の医療費の合計を計算してみた。どれくらいかかったのか、以下に計算をしてみる。おおざっぱな数字だ。

8月30日  11,130円(診察、X線、血液検査、CTスキャン)  薬代 1,750円
8月31日   580円(点滴だけ)
9月1日    580円(点滴だけ)
9月2日    580円(点滴だけ)
9月3日   3,200円(診察、X線、血液検査) 薬代1,250円   
9月4日  580円(点滴だけ)
9月5日  580円(点滴だけ)
9月6日  明日だが予想:3,200円

すると、合計で、22,180円である。国民健康保険制度が完備している日本なので、肺炎に対して2万円強の費用ですんだのだ。これがアメリカで肺炎になったならば、おそらく10倍以上、20~30万円ほどかかっただろうと推測する。とにかく、アメリカは自己責任の国である。アメリカでは延命処置もすることは少ないそうだ。胃から管をいれて栄養補給する胃瘻も少ないと聞く。豊かな国であるアメリカでの男性の平均寿命は76.0歳である。それに対して、日本の男性は81.1歳である。5歳の違いがある。

その理由はネットによれば、健康保険制度の違いが大きく挙げられている。健康保険制度がないので病気になっても医者に行けない。このことが大きな違いを生んでいる。人が早死にするのだ。でも、お陰でアメリカは高齢化社会の苦悩を味わうことが少ない、という利点はある。

しかし、日本の健康保険制度だが、制度的にあと何年持つのだろうか。政治家達が何とかして健康保険制度を維持しようとしているが大丈夫だろうか。

StockSnap / Pixabay

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