漫画についての所感


今朝、職場への通勤途上の田んぼで、一人の農夫が田んぼを機械で耕していた。今日はやや肌寒いが、そろそろ田んぼを始める季節であることを教えてくれる。

ニュースは相変わらずコロナウイルスの話ばかりだ。暗い話で嫌になる。春になって暖かくなると、コロナも活動を休止してくるのではないか。と、希望していたが、しばらくはこの大流行は続きそうだ。

昨日の夜も、無料漫画をたくさん読んでいた。無料漫画は一般に佳境に入ってくるところまでが無料で、それ以降の面白そうな部分は有料である。金のない自分は、読むのは無料の部分までで、有料の部分は想像で補っているのだ。

さて、漫画もいくつかのジャンルがあって、少年向け、少女向け、大人向け、などである。この中で、少女向け漫画はほとんどパターンが決まっている。例外がないのである。主人公はやや地味な女の子だ。ところが突然長身イケメンの男性が現れて、強引に求婚してくる。その強引さに負けて、求愛を最終的には受け入れる。そして、そのイケメン男性は実は大金持ちであったり、財閥の御曹司であることが最終的に明かされる。

もう、ほとんどと言うか、100%このパターンなのである。中年の背の低い、不細工で地味な男性に恋をして、貧しいけれども互いに支えあって生きてゆく、というような話は全くない。日本の食料問題の将来を憂いて、農家に嫁いで、農業経営の道を選ぶ、というような話も全くない。

少女漫画は、パターンが同じである。少年漫画もかなり調子がいい話ばかりだが、少女漫画よりはバラエティに広がりがある。少女漫画の場合は、あらすじは、決まっている。もう機械に書かせてもいいのではないか。要素は決まっているので、機械は選ぶだけだ。主人公の名前と相手の名前を選ぶ。主人公を恋する男性として、ほかに2人ほど選び、その名前を決める。また、自分の恋敵となる女性を2人ほど選び、その名前を決める。

舞台背景として、高校、大学、一流会社、研究所からひとつを選ぶのだ。決して工場とか農家とか、漁村などが選ばれることはない。第3次産業であることが多い。

時間としてあまり長いのはいけない。だいたい、2時間ぐらいで全編読み終わるぐらいがいいだろう。適当に舞台背景が変わるのがよい。5,6回ぐらいだ。春夏秋冬の四季を取り入れると変化が出る。

ただ、話の流れは次のように決まっている。地味な主人公がいる。そこに長身のイケメン男性が現れる。その男性は地味な主人公に関心を示す。通常は、主人公よりもはるかに美しい恋敵が現れるが、イケメン男性はそちらにはまったく関心を示さず、地味な主人公にばかりに恋をする。地味な主人公と思っていたが、イケメンの恋人が連れて行ってくれた美容院やアパレルショップに行って、変身すると、主人公が絶世の美女であることに、自分自身が気づく。それまでは、化粧法をよく知らなかったのだ。

主人公に告白する長身イケメンの男性がほかに2,3人現れて、主人公のハートを射止めようとする。主人公も迷うのだが、結局は最初のイケメンの男性を選び、ハッピーエンディングとなる。

グリム童話のシンデレラがこの話の一番の原型であろう。

なぜ、このようなタイプの少女漫画ばかりになるのか。それはそのような漫画が一番売れるをのだ。だから漫画家はそれに合わせているのである。いわば、需要にあわせて供給があるということだ。

 

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