水墨画の授業の通訳をする。

現在、中国から先生が教えている。この先生は今年の9月から教え始めたのだが、まだ日本語が十分でないということで、英語の教員が交代で授業の時には通訳をすることになった。この先生は英語は堪能である。

先週にお話をしたときは、先生は杭州の出身であると言っていた。杭州は大都会であり、今の岐阜で教えているのだが、ここは田園地帯であり、かなり風景が違うので驚いたと述べていた。日本には何回も来たことがあり、自分のお気に入りの場所は京都であるとおっしゃっていた。自分が週末は京都に帰るのだと話をすると、いい所に住んでますね、とおっしゃた。

先般は篆刻の授業の通訳をして、今日は水墨画の授業の通訳をした。黒板に手本を貼って、学生はこれを真似して水墨画を書くのである。葉っぱ、茎、などを水墨画で描いてゆく。筆の墨の付け方や描き方の手本を示してくれた。

植物を描くときは、濃い部分と薄い部分をはっきりと対比させる必要があるようだ。中国語で淡墨、濃墨というようだ。黒板には「濃」という字は簡体字で書かれていた。英語では、light, heavy という言葉を使っていた。

手本を真似るときは、徹底的に真似る必要があるようだ。学生は茎はまっすぐに書いてしまうが、手本通りに斜めに書くようにとアドバイスを受けていた。

私が先生に、日本にも水墨画があり、それは往々にして詩と絵が一緒に書かれていると話した。先生は唐や宋の時代の詩が好まれていると話してくれた。それから、掛け軸の話をしたが、掛け軸は中国では、袖軸というようだ。(しかし、自分は後ほどこの字を調べたら、どうも違う意味のようだ、自分は間違って先生の書いた漢字を写したようだ)

とにかく、中国の先生の教え方を見ていると、中国での一般的な授業が分かって面白かった。まず、学生は徹底的な模倣から入るという点が特徴であろう。

中国語での説明を黒板に書く。

中国語での説明を黒板に書く。

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