研究仲間の先生のお宅を訪問する。

2016-09-22

昨日は研究仲間である佐良木昌先生のお宅を訪問した。訪問の目的は二つあった。一つは、昔、私どもが師と仰いだ春田勝久先生の遺された資料をどの様に活用するのか相談すること、それと今年度の科研の申し込みをどのようにするか相談すること、であった。

春田先生は大学を卒業してから高校や大学で教鞭を執る傍ら40年ほどの間、英書を読んで面白いと思った文を見たらカードに書き写したのである。それらのカードが数万枚に達したのである。

それらのカードはいろいろな使い道がある。用例が豊富である。たとえば、「色」とタイトルが打ってあるカード群は「色」に関する面白い用例がたくさんある。先生はこれらの用例を昔、大修館書店の『英語教育』に連載したことがある。

なお、佐良木先生と私はNGO言語研究アソシエーションという組織に所属している。そこの公開言語資源のページに春田先生の資料でデジタル化できた部分を掲載してある。関心を持たれた読者は、春田コーパスというページにアクセスしてほしい。

とりあえず、春田先生のカードを一箱ほど預かって私はその活用法を考えてみることにした。一枚ずつ写真撮影して、それにtag付けをしてみたい。カードは手書きなので、スキャナーで読み込みはできない。写真撮影をして、それを見ながらパソコンでカードの例文の打ち込みをしてみたい。

次は、科研の話をした。佐良木先生は英語と日本語の翻訳のずれをできるだけ少なくすることに近年関心を持っている。それに関する科研申請となりそうである。佐良木先生が研究代表者で、私が研究分担者の一人となる予定である。参加者はトータルで、4名程か。

ブレーンストーミングとして、様々なことを語り合った。日本語のオノマトペ(擬声語)をどの様に翻訳するか、たとえば、ズキンズキンした痛み、ヒリヒリした痛み、などを適切な英語にすることができれば、医学英語の分野でも貢献が大であろうとか。さらには、観光の英語や、春田コーパスなども含めて、翻訳の問題を考えてみたいということである。とにかく、何とか科研申請が採択されればと思う。


ところで、佐良木先生の研究所(自宅の一部)は非常に広くて、たくさんの蔵書があって、羨ましい限りであった。名古屋の一等地にあって、地下鉄の駅も近く、また散歩にも適した道が多くて、非常に快適な研究生活ができそうである。三階建てて、その気になれば、数万冊の本を収容できるスペースがある。二階の書斎の真ん中に木製の重厚で大きなテーブルをおいて研究生活には最適の場所である。

自分の場合は、本が自宅や実家に分散しており、将来は実家に本を集めて研究の拠点としたいと思っているが、いつその夢が叶うか。今のところは、息子二人を大学卒業させることに全力投入であるが。

春田先生の資料の一部

春田先生の資料の一部

近くにある教会

近くにある教会

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