一昨日は台風がくるので気をつけるようにとの学内アナウンスがあった。私のクラスでは地域の文化研究をおこなっているが、その日の発表の当番はTさんで、オーストラリアに関する発表であった。
その中で、メルボルンの郊外にある大きな動物園について言及があった。Tさんはまだ海外に行ったことはないのだが、将来は是非とも外国に、是非ともオーストラリアに行ってみたいそうだ。そして、その動物園にも訪問してみたいようだ。
私は実は昨年、その動物園を訪問した。はじめてカンガルーをみたり、エミュを見たりした。実は私は、別のブログでカンガルーは寝そべっていたが、これは、餌を与えられるだけの生活なので怠惰になっている、と書いたら、読者からコメントをもらい、カンガルーは夜行性であり、昼は寝ているのが普通だと教えてもらった。なるほど。
学生の中から、アボリジニーはなぜ人口が減少したのかという質問がTさんにあり、Tさんは返答にちょっと困ったようだったので、私が代わりに答えた。ヨーロッパ人が持ち込んだ伝染病で人口が激減したことを教えた。
実はヨーロッパは人口の密集地帯である。世界中から人が来て、伝染病を持ち込んできた。その度に大きな被害が起こった。中世の黒死病(ペスト)の蔓延を思い起こすといいだろう。今、ヨーロッパにいる人は数々の伝染病を生き残ってきた生存力の強い人々で、各種の病気に対して免疫を保持した人々である。そんな人々が大航海時代には新世界に行って、各地で免疫のない先住民に被害をもたらしたのだ。
そんな話をした。とにかく、学生は若いうちに海外に行って見聞を広めてもらいたい。本来の授業終了の時間よりもやや早かったが、台風接近なので、終わりにして、学生には気をつけて帰るように伝えた。これはよかった。私も早々に引き上げたが、帰ってから、雨が本降りになり、グッッドタイミングで帰れたと感じた次第だ。
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