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次男が岐阜のアパートに遊びに来ている。昨晩は家族で夕方、外食をした。次男は今大学4年生で就職活動に一生懸命だ。まだ内定した会社はない。筆記試験や書類選考まではパスするが、面接で落とされるようだ。今後のご活躍をお祈り申し上げます、という手紙を何通かもらったと言っている。
しかし、次男は気落ちしている様子はない。どんどん気楽に受けているようだ。次男の読んでいる本のタイトルを眺めて見たら、「面接試験を突破する」とか「面接のロジック」というような本が多い。就活に気合いを入れているので、それはいいことだ。
自分が就活をしていたのは、45年ほど前だ。就職案内をもらった会社をいくつか訪問して早々と就職先を決めた。決まったらあとは基本的には好きなことをしていた。大学4年生にもなると学問も結構面白いな、ということが分かって来たので、図書館で好きな本を読むことが多かった。
4年生にもなると授業も少なくなり、大学に来るのは麻雀をするためか、図書館で本を読むためかになってしまった。あの頃、岩波全書というものがあり、それは重厚な雰囲気をか持ち出していて、それには痺れた。こんな本を書くような機会が将来あればなと願ったが、そんな機会は自分には巡ってこなかった。
好きな本を好きなように読む。あの雰囲気が好きだった。今、嘱託のような仕事をしているので、時間はある程度はある。当時のように、好きな本を好きなように読むことは、その気になれば、可能なのだが、とにかくいろいろと気になることがありすぎる。なかなか集中できない。しかも、当時と比べて視力が落ちてしまい、細かい字が読みづらい。
次男と話しているうちに、そんなことを思い出して、ちらっとそんな話もした。次男の年齢だと精神的な発達が一年で非常に顕著だ。この一年でかなり意欲的になって来たように思える。昔はソフアに寝転がって、スマホでゲームをするだけの人間が、広い世界を見てみたいというような話をするようになった。
次男は今喫茶店でバイトをしている。バイト先の店長は過酷な労働で大変だ、あんな人生は送りたくないと言っていた。休みは週に一回だけ、夜遅くまで働き、給料も安いだろうと言っていた。
さて、今日は次男を岐阜城に連れてゆき、信長公の話をしよう。それから、岐阜大仏も案内しよう。少しでも見聞を広めて欲しいものだ。
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