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先日、勤務校の女子学生数名と話をする機会があった。アルバイトの話からお金のこと、そして結婚観を聞くことになった。
近年は、女性は結婚に執着しなくなったゆえに、未婚率が上昇しているとマスコミはよく述べている。ところが、自分が意外に思ったのは、マスコミなどが報じる、女性が「結婚離れ」をするようになった、との傾向は、彼女たちの意識の上では、そうでもないことだ。
女子学生たちは、先日の会話では、「結婚はしっかりとしたい」「でも相手が見つかるか不安だ」「自分に見つかるのか、常に焦っている」と語っていた。特に自分と同年輩の友人たちが結婚していくと、焦ってしまう、と述べていた。結婚に対する意識は高いようだ。
彼女たちが言うには「とにかく、普通の人でいい、自分は高望みはしない」と言う。そして、相手の男性の年収は400万ぐらいでいい。別の一人は「やはり500万円は必要か、できれば600万円ぐらいもらう人がいい」と語っていた。
金銭的にも普通の人が望ましくて、「貧しい中で、愛する人と二人でゼロから出発していく人生はとても耐えられない」とも言っていた。
彼女たちの相手になる20代から30代初めの頃の男性で年収が500万の人はどれくらいいるのか。少ないのではないか。500万もらう人が普通の男性になるのか。と、ふと疑問に思う点もある。
男性も薄給で生きて行くのがやっとという時代に、結婚して相手を養うだけの余裕のある人は何人いるだろうか。自分の手取りが20万円ぐらいでは、女性にプロポーズするだけの気力も度胸も湧かないであろう。
若い女性たちは結婚したいという願望はあるようだが、貧しい結婚などの苦労はしなくない。しかし、男性は女性にある程度の生活を保障する力を提供することができないので、結婚をためらっているという図式が見えてくる。
若い二人が結婚するためには、親からの援助が必要ということになるだろう。家を買ってあげたりすれば、若い二人は生活できるだろう。でも自分には、息子たちが結婚する時も何も援助はできない。二人を大学卒業させるだけで、こちらの資金は尽きてしまう。息子たちの結婚式にも自分は一銭も援助をすることはできないだろうな、と思う。甲斐性なしと言えば、そうなのだが。
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