2016-06-18
再び夢の話をしてみたい。人間の意識下にはいろいろな無意識が存在する。不安、恐怖、欲望、嫉妬、傲慢、過去の思い出、最近の出来事、などさまざまな感情や記憶が無意識として存在するのだろう。
意識下にある時には、それらを意志の力で抑圧する。自分は本当は、臆病で、人見知りが強くて、対人恐怖症の一面がある。さらに、常に恐怖や不安を抱えている。失職するのではないか。無一文になるのではないか。重い病気になるのではないか、職場で孤立するのではないか、などの恐怖を持っている。
それらを普段の生活では強い意志力で押さえつけている。自分は社交的にならなければならない、自分は仕事はきちんとこなさなければならない。勤め先が倒産することはない。自分も家族も健康で何も心配はいらない。などど、自分で言い聞かせながら、毎日生きているのだ。そのことは自分がよく分かっている。
自分は、60代の経験豊かなベテランという仮面をかぶっているのだ。ただ、かぶっているだけなのだ。まあ、化けの皮であるから、眼力の確かな人からみたら、すぐに自分の正体を見抜いてしまう。
夢の中では、自分の意識のコントルールが効かなくなる。無意識下に隠れていた、自分の不安、恐れ、そのほか、魑魅魍魎どもが現れるのだ。
でも考えてみると、無意識に隠れていた魑魅魍魎どもに活躍の舞台を与えることも必要かとも思う。永遠に抑圧していたら、それらは爆発をするかもしれない。無意識の情念をコントロールすることを24時間行うことはできない。心の中にあるコントロール機能にもお休みの時間を与えなければならない。そんな風に考えたら、恐ろしい夢を見ることも意味があることになる。
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