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金欠病には困ったものだ。とにかく、やたらと金がいる。でも、なんとか生きている。飛行機でいえば、超低空飛行で、山に激突かと思われるが、かろうじて毎回なんとか激突は避けながら飛んでいるという感じだ。
貯金通帳を見るのが恐ろしい。徐々に減ってゆく。例えて言えば、干天の中、ダムの貯水量が減ってもうじき完全断水になりそうな気がする。干天の慈雨よ、早く来れ!
今月は15日が年金の支給日だ。それまで大きな出費がないことを祈る。が、そうもいかない。実は、今日はこれから石川県の実家に向かって出発する。徹底的に実家の掃除をしようと考えている。一泊二日の予定で掃除するのだ。でも、実家は水道も電気も切ってある。そこには泊まれない。
それゆえに近くの国民宿舎に泊まるのだ。ところが、その国民宿舎はカードは使えない。現金で払ってくれと言われている。現金が減るのは痛手だ。カードならば請求は一ヶ月ほど遅れて来るので対処できるのだが。
さて、家内も一緒に行くので、二人の宿泊代、それから高速道路の料金、ガソリン代、それから掃除のために、軍手やマスクなども購入するのだ。全部で4万円ほどかかる。
実家を維持することは金がかかる。固定資産税もかかるし、時々は訪問して窓を開けて空気の入れ替えをしないと、家の痛みがひどくなる。実家を放棄したいとも考える。しかし、先祖代々の家を自分の代でなくしたとしたら、どれだけご先祖さまに申し訳ないことか。
自分のような、小さくて、つまらない人間が生きて行くだけでも、結構金がかかる。毎月、家内には生活費を渡すし、次男には仕送りしなければならない。かつ、次男からは時々臨時出費の請求が来る。秋には次男の授業料の支払いがある。
わが家の携帯電話の支払いが2万3千円だ。多すぎる。これをSIMフリーにしたいのだが、何をどうしたらいいのか、その方法がわからない。そんなことを考えるとイライラして来る。
夜になると、カエルの鳴き声がすごい。カエルたちも金欠病で叫んでいるのか?私も田んぼの近くに行く。夜空の下で、自分は世界の中心にいることが分かる。初夏の夜はひんやりとして気持ちがよい。さて、自分も、カエルたちと一緒に、金欠病をさけぶのだ。そして、スッキリとするのだ。
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